前回はロッドのフルベンドについて…、ほんの少し触れたところで話が終りました。
大半の人がキャストを始めた時は、フルベンドは難しいものだと考えがちです。
私も…如何に其の状態を(彼の短いスイングの最中に)作り出すのか?って考え焦っていましたが、実際は…『普通にキャスト中に発生するもの』なのだと分かってからは、落ち着いてキャストが出来る様に為りました。
そして其れこそが、ロッドのフルベンドを難しくしている要因の一つだと思っています。
肝心な部分を要約すると…、支点と作用点です。
今迄のキャストは、両腕で作用点を作ろうとしている、だからフルベンドが困難に為るのです。
村岡昌憲氏がスイング・レッスン動画で言っていた、ロッド(の状態)を90度方向転換させて加速させる遣り方。
氏はフルベンドの後に行いますが、私はスイング・スタートで行っています。
たった其れだけで…、ハード・ロッドがいとも簡単にフルベンドします。
私はシーソー・ゲーム(マジック)と呼んでいます。(ミスチル?)
簡単でしょ
スポーツ・キャスティングのモーション
野球で分かるフォームの変化
扨て…肝心なキャストの仕方についてですが、大まかに言えば全身を使ったスイングで、野球のピッチングフォームで例えるならオーバースローに近いと思っています。
唯…此れは飽く迄「遠投」のフォームについてです、其れよりも短い距離に為ればフォームは自然に変化します。
詰り…長距離~中距離~近距離と、距離が変わるにつれキャスト・フォームは変わっているのです。
キャッチボールで実感
分かり易い一例を挙げるとすれば、「キャッチボール」です。
最初は短い距離でウォーミングアップ、肩が出来上がってきたら徐々に距離を伸ばして行きます。
人は2つの動きを同時に行っている
人は横に回転する身体と縦に運動する腕を使って、投球(運動)をしているのです。
それを理解してもらうことで、スポーツキャスティングを選り深く分かってもらえると同時に、受け入れてもらい易くなるのでは?と考えています。
※余談ですが…多くの人のキャスト・フォームは中・近距離型で、ピッチャーや外野手の遣っている長距離型モーションでは有りません。
貴方がどんなに頑張って遠投しようとしても、体勢が然う為ってなければ力を発揮させる事は出来無いのです。
(スポーツ・キャスティング)フォームの概要
先ずは大きく深呼吸する様に、胸を垂直では無く少し上方を向かせます。
足は肩幅と同じ位に開き、右足の位置が僅かに後方の…利き腕側に開いた感じの半身で立ちます。
此処で胸の位置が垂直だと、遠投する体勢に為ら無いので注意が必要です。
次に右足に体重を移動し乍ら…胸を大きく開いて、背筋や肩甲骨側を引き絞って力を蓄積します。
肘の高さは概ね肩のラインと同じ位です、低く縮こまら無い様に注意します。
此れで胸筋は大きく伸ばされ背筋側に力が漲り、身体は…今正に矢を放つ直前の様な状態に為ります。
別の表現をするなら、懸垂やウエイトリフティングの体勢にも似ています。
鉄棒や重量挙げで、猫背や上体の縮こまったアスリート等居ません。
概要ですので細かな説明は省きますが、此れが現在私の考える理想のトップです。
其処にロッドがセット出来たら後は簡単です!体重を左足に移し乍ら…身体を回転させ、ロッドをフィニッシュの位置迄…最短距離で振り戻すだけです。
フィニッシュでも依然胸は上を向いた侭です、フィニッシュで身体の軸が投げる方向へ傾か無い様に注意して下さい。
ざっと説明しましたが…スポーツ・スイングは至ってシンプル、あれこれ細かい技術を使ってキャストするものでは無いのです。
(確かに…各スポーツごと細かな専門技術は存在しますが、私(のスポーツ・キャスティング)に必要なのは飽く迄他のスポーツの基本的(基礎的)な部分だけです)
手と腕は殆ど使わ無い
最後に皆さんが驚くであろう情報を一つ、スポーツ・キャスティングは手や腕に頼らず、身体全体を使って投げる事を目標にして来ました。
何故なら他のアスリート達とは違い、釣人はロッドと云う道具を使います。此れがルアーを遠くに飛ばす手と腕の役割を果たしているからです。
プロのピッチャーも、手と腕には頼らない
プロ野球の投手でさえ、今や出来るだけ腕や手に負担を掛けず…、全身を使って効率良く投球する時代。
桑田真澄氏や工藤公康氏のレッスン動画や、現役選手ではオリックスの若き日本のエース山本由伸さんの動画を観て、最新の理論・思考に触れてみて下さい。
正に驚きと目から鱗の連続で…、大いに参考に為りました、特に山本由伸さんのトレーニングは従来の野球トレーニングとは大きく異なっています。
槍投げトレーニングや重いボール・トレーニングやブリッジ・トレーニング等を独自に取り入れて、日本を代表する投手に為った彼の探求心は素晴らしい!若いのに本物のプロだと思います。
(唯…山本由伸さん自身も語っていますが、上記のトレーニングが出来たから其れでOKでは無く、飽く迄己の身体を鍛え…其の使い方を選り深く理解する為に遣っているのです)
(此れさえ遣れば素晴らしい投球が出来る!等と宣う…?思考の浅い、短絡的な、商業主義の連中に騙され無い様…気を付けて下さいね!)
大切なのは、あらゆる可能性を否定せず、柔軟に広い視野を持って考え続けることなのです。
腕と手に頼らず…、ボディを主体として安定した投球をする、新世代の山本由伸さんのフォームと剛速球を是非観てみて下さい!
具体的には、前方に足を踏み出し乍らボディを正面に向かせて行きます。其の時上腕から手はボディに引っ張られ追従しているだけで、最後の方で振り切っているだけです。
決して腕が主導で投球するのでは無く、背中でボールを押し込んでいる様に見えます。
生身で投げているプロのピッチャーですら然うなのに、我々アングラーが(手と腕より優れた道具(ロッド)を使っているのに)未だに手と腕だけに固執してキャストし続ける事が…、本当に正しい選択だと思いますか
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